山梨県人権擁護委員連合会

山梨県人権擁護委員連合会 会長挨拶

高橋秋子会長.JPG

会長就任 挨拶 

髙 橋 秋 子

(令和8年度)

 

令和8年第74回定時総会で委員の皆様からご承認をいただき会長を拝命いたしました髙橋秋子です。これまで先輩の皆様が築き上げてきた人権擁護活動を、微力ではありますが皆様と力を合わせて実りあるものにしていきたいと思います。

保坂前会長には、2年間会長として連合会を導いてくださいましてありがとうございました。今後も顧問としてご指導ご支援を賜りますようお願い申し上げます。

さて、人権は人類が考え出した最高の理念だと思います。

1215年にイギリスで国王ジョンは、封建貴族たちの要求に屈してマグナ・カルタ(大憲章)を発布しました。これが国王の権力を制限し、貴族や市民の一定の権利を認めた最初の文章と言われています。人権の歴史が進む中やがて人権思想家たちは人間の本来的な権利や国家の正当性や限界について理論化し、アメリカ独立宣言やフランス革命につながります。しかしやがて2つの世界大戦が起こり多くの犠牲者が出ました。戦争は最大の人権侵害だと言われます。また世界はホロコーストという大規模な人権侵害も止めることができませんでした。そうした反省に立って1948年に世界人権宣言が採択されました。一国の人権問題に内政干渉してはいけないのではなく人権の国際化が考えられるようになりました。国際的な条約、宣言、決議などによって示された人権の規範と制度の総称として「国際人権」という言葉も生まれました。各国が障がい者権利条約、女性の権利条約、子どもの権利条約など様々な条約を批准していきます。批准後は条約を設置した監視機関によって定期的にその実施状況が審査され、反するものには国連の人権機関や専門家から警告や勧告がなされその国は内容に反する国内法や制度を見直していかなければなりません。すべての人の人権を保障するためにこのようなシステムが生み出されたことに感動します。さらに政府だけでなく市民もまた国連人権勧告を真剣に読み込んでいくことが重要であることも認識できます。

 人類が発明した最大のものであり崇高ですばらしい考えである人権に携わる人権擁護委員になっためぐり合わせを私は光栄に思います。人権擁護委員になって8年目、この間人権についてたくさんのことを学び考えるようになりました。人権の視点をもって身の回りのことや社会で起きている様々な事象をとらえていく力をつけたいと思っております。

人権という言葉が、ニュースで流れない日はないといってもいいくらいの昨今です。インターネットやSNS等の普及により情報、発信が手軽になった反面、オンライン上でのいじめや誹謗中傷などの問題があります。また世界各地では戦闘により、子どもを含む大勢の人命が損なわれる人権侵害が生じています。地球環境問題も重要な人権問題となっています。また商品が私たちの手に届くまでの責任あるサプライチェーン等における様々な人権問題も確認されています。時代と共に新たな人権問題が明らかになりまた考え行動していくことが課せられてくるのだと思います。

令和7年6月には国の「人権教育啓発基本計画(第2次)」が閣議決定されました。新たに「人権教育・啓発の意義目的」の項が置かれ「人権啓発とは、国民の間に人権尊重の理念を普及させ、及びそれに対する国民の理解を深めることを目的とする広報その他の啓発活動(人権教育を除く)を意味し、その目的とするところは、国民の一人一人が人権を尊重することの重要性を正しく認識し、これを前提として、自己の人権を守ることはもちろんのこと、他者の人権にも十分に配慮した行動がとれるようにすることにある」とあります。

私たち人権擁護委員は「人権擁護委員自ら日々研鑽を重ね、人権感覚をさらに磨き、それぞれの地域での活動のみならず他地域とも交流、連携して人権思想の更なる普及高揚に努めます。」と総会で決議しました。私たちに与えられた立場と職務を確認し、人権が守られる社会を維持できるよう、委員全員が力を合わせ頑張っていきましょう。

また一般の皆様には私たち人権擁護委員に対するご理解とその活動に対するご支援ご協力をお願い申し上げます。